こんにちははずけいです。
私がシステムエンジニアとして働き始めてから15年が経ちました。大学時代にITへの興味を深め、そこからなんとなくSEになった私ですが、結果的には一つの会社で長く働くこととなりました。
私のキャリアは様々なプロジェクトに関わることで形成されました。飲食店紹介企業の小規模開発、エネルギー関連企業のシステム開発、おもちゃ企業の商品管理システム構築など、多岐にわたりました。
しかし、この15年間で私が最も後悔していることが一つあります。それは、転職しなかったことです。この記事では、私が転職を考えた経緯、行動しなかった理由、そしてその決断が私にどのような影響を及ぼしたかについて話します。
なぜ転職を考えたのか
私は過去に2回転職を考えたことがあり、実際に転職活動を行いました。
私が初めて転職を考えたのは、仕事に閉塞感を感じたときでした。長い間同じ現場で、同じような仕事をしていると、新たな挑戦への渇望が心の中で高まっていました。もっと色々な経験をしたい、もっと違うことをやってみたい、そう思うようになりました。それが初めての転職を考えるきっかけとなりました。
2回目の転職を考えたときも、ほとんど同じ理由です。今の仕事と違うことをやってみたいと思いました。この時は低い人事評価を受けたこともあり、そのせいで「やめてやる！」という気持ちが強くなりました。
なぜ転職しなかったのか
私が転職しなかった理由は大きく3つあります。
一つ目は、現状よりも状況が悪化するのを恐れたからです。現在の職場は人間関係が良好で、給料も平均以上であり、会社自体も従業員を大切にする良い環境でした。転職をして現在あるものを失うかもしれないと思うと怖くて踏み出せませんでした。
二つ目は、自分が転職に求めるものが曖昧だったということです。転職の動機が「なんとなく環境を変えてみたい」程度だったので、転職先候補として選んだ企業も安定している有名企業ばかりでした。しかし、業務内容を聞いて働いている姿をイメージしてもあまりワクワクしませんでした。
給料をあげたい、この仕事がやりたいという明確なビジョンがなかったために、転職活動は数社を受けただけですぐにやめてしまいました。
三つ目の理由は、父親、義理の父親から反対されたということです。二人ともずっと一つの企業に定年まで勤めた人だったので、この二人のアドバイスを完全に無視することはできませんでした。
転職しなかった結果
私が転職しなかった結果、どうなったのか。一言で言うと「何も変わらなかった」です。
今も私は同じ環境で働き続けていますが、日々の業務にはやりがいを感じるものの、仕事に対してワクワクするような感情はほとんどありません。
転職しなかったことで深刻な不利益を被ったわけではありません。私が後悔しているのは、「環境を自ら変える」という重要な経験を逃してしまったことです。失敗も含め、転職して得られる経験値は非常に大きいと思います。私の周りで転職した人は口を揃えて「転職して良かったと」言います。私は新たな環境に飛び込む勇気がなかったがために大きな機会損失をしたと考えています。
年齢を重ねるごとに転職のハードルは上がります。自己分析や面接の準備といった転職活動には大きなエネルギーが必要で、現状にある程度満足している私は、すぐにそれを再開する予定はありません。
転職しなくて良かったことは
逆に、転職しなくて良かったと思うこともあります。
毎年、昇給があり給料は少しづつではありますが確実に上昇しています。転職した場合の給料と比較することはできませんが、上がってはいるので良かったと思います。
また、同じ仕事を続けることで新しい発見や成長もありました。特に一つの現場での経験が長くなったことで、リーダーとして複数人をまとめる仕事を任されることになりました。
だんだんと自分の裁量が増えていくのは、一つのところに留まった利点かなと考えています。
今後のシステムエンジニアへのアドバイス
もしも、仕事に対して適正な報酬が払われないブラック企業に勤めているのであれば、即刻転職すべきです。ITの分野は人手不足なのでもっと良い企業が必ずあります。
私のように保守的で飛び出す勇気がない方は、自分の技術的な興味を広げる活動をお勧めします。例えば技術フォーラムに参加してみるなど、自分が新しく挑戦してみたい技術分野が見つかるかもしれません。
趣味や副業に注力するのもありだと考えます。現在は趣味がそのまま収入源になったり、副業がいつの間にか本業になっていたということもあり得ます。そちらを伸ばすのも良い手でしょう。
そしてこれからシステムエンジニアとして活躍する皆さんへ私が伝えたいことは、「転職」という選択肢を常に意識した方がよいということです。実際に転職するかどうかは別として、自分自身と周りの環境を客観的に見直すきっかけになると思います。
第一歩は転職サイトへの登録です。まだやっていないのであればそれだけでも済ませておきましょう。この大きな一歩に対して、労力はほとんど必要ありません。
最後に
私は過去に4回引っ越しをしたことがあります。さまざまな失敗もして、現在は自分が快適に思える家の探し方、引越しの手順などがわかっています。
転職も引越しのように、実際にやってみることで重視するポイントがわかり、手続きもスムーズに進められるようになってくるのだと思います。
現在は転職することが当たり前の時代になりつつあります。ITの分野は広く面白い技術、会社がたくさんあります。
自分から思い切って動かなければ転職はできないというのが私が得た教訓です。もし転職を意識することがあれば、ぜひ思い切ってやってみましょう。私も頑張ります。
