PMP

PMP試験の何が難しいのか、実際に受験した私が感じた5つ

PMPに挑戦し、3回目でやっと合格できたはずけいです。

わたしはこの試験の問題が四肢択一(4つの選択肢から1つを選択する形式)だと知った時「簡単そうだな」と感じました。

ところがに受験してみると、真剣に勉強したにもかかわらず、2回不合格となり、3回目でなんとか合格することができました。

過去のわたしのように、「簡単そうだけど、何がそんなに難しいの?」と疑問に思っている方に向けて「PMPの難しさ」についてお伝えしようと思います。

わたしが感じたPMPの難しさ5つにいて、一つづつ紹介します。

出題範囲が広い

まず、出題範囲が広く、覚えることが多いという点で難しいです。

PMBOKの内容を中心に、プロジェクトマネジメントに関連する幅広い知識が必要となります。

市販されているPMP対策のテキストは、解説部分だけでも300ページ以上あります。

ただし、他の難関資格と比べるとPMPだけが特別多いわけではなく、(難関資格としては)標準的かなと思います。

試験時間に余裕がない

次は、時間制限による難しさがあります。

試験問題180問を230分で回答する必要があります。(単純計算で一問当たり1.277…分)

わたしが受講したPMP研修では「回答時間の目安は一問一分」と教えられました。

問題に全て回答することはできても、十分な見直し時間はありません。

わたしが3回目に合格した時も、180問中160問までしか見直しができませんでした。

他に合格した方の話を聞いても、全問見直しをしてさらに時間が余ったという方はほとんどいません。

問題が難しい

PMPで出題される問題は、知識を問うものではなく、知識を知った上でどう活用するかという応用問題になります。

問題の例として「スケジュール遅延が発生している」「ステークホルダーの意見が食い違っている」「チームがうまく行っていない」それに対して「次にどうすれば良いか」「どうすれば発生を防げたか」といったことが聞かれます。

これらには決まった答えがあるわけではなく、出題者がその問題を通して聞きたいこと(出題意図)があります。

「スケジュール遅延への対応」であれば、「リスクや課題への対応方法」「スケジュール回復の手法」「プロジェクトのやり方の変更」などを問われている可能性があります。

これらの問題に回答するには、「PMIが良しとする考え方」と「知識の深い理解」が必要です。

「PMIが良しとする考え方」は、「PMIイズム」とも呼ばれるものです。

例えば「嘘をつかない」「問題を無視しない」「まずは状況確認する」「システム(決められた仕組み)に従う」などで、他にもたくさんあります。

「知識の深い理解」については、「高い解像度」「本質的な理解」と言い換えることもできます。

テキストを読んで「なんとなくこんなもの」レベルの知識では太刀打ちできません。

そのモノをどれだけリアルに知っているかが重要です。

経験豊富なマネージャであれば、実際の業務と紐づいてよりリアルに理解できると思います。

わたしの場合はマネジメントの経験も浅く、業務と紐づけて理解することが難しいものが多かったため、テキストを読んだり、問題を解くことで習得する必要があり、苦労しました。

選択肢の難しさ

「4つの選択肢から正解を選ぶだけならそれほど難しくはないのではないか。」と思われるかもしれませんが、これも一筋縄ではいきません。

回答の選択肢が難しいポイントとして2つあります。

まず一つは、選択肢のうち3つが必ずしも間違っているわけではないということです。

「対応としては正しい」複数の選択肢の中から、最もふさわしい1つを選ぶ必要があります。

二つ目は、選択肢の多くは単語ではなく、文章で記載されれていることです。

正解と思える選択肢があっても、文章の一部が間違っているように思えたり、引っかかる表現があったりするとかなり迷います。

つい、無難であったり、耳触りの良いことが記載されている選択肢を選びたくなってしまいます。

勉強と同じ問題は本番では出ない

次の難しさは、勉強でやった問題と同じものは出ないということです。

出題意図は同じであっても、お決まりのパターンがあるわけでは無く、問題ひとつひとつがオリジナルです。

そう言った意味では選択問題ではあるものの、他の試験の文章問題に近いと言えます。

「これ、問題集でやったやつだ!」という既視感は無く、全てが初見に感じます。

またPMPでは出題した問題を一切公開しておらず、過去問を使って勉強することはできません。

他の試験で過去問を軸として勉強しているわたしとしてはかなりやりづらかったです。

フィードバックの情報が少ない

試験に落ちてしまった場合の話になりますが、フィードバックが少ないという点もPMPの難しさのひとつです。

こちらはわたしが1回目に不合格となった後の試験結果(抜粋)です。

合格ラインと自分の得点ライン
ドメインごとの評価(4段階)
タスク(プロジェクトマネージャの責任)ごとの評価(3段階)

何割取れたのか、どの問題で間違ったのかということは分かりません。

合格ラインの少し下ということがわかっても、合格点が60点で得点が59点だったのと、合格点が80点で得点が79点だったのでは、これからの学習のやり方が変わってきます。

自分が間違えた問題がわからないので、自分の認識のどこに問題があるのかを知ることはできません。

わたしはこの試験結果を受けて、次の試験までに何をどれくらいやれば良いのかわからなくなり、かなり困りました。

最後に

わたしがPMPは難しいなと感じたポイントをいくつか紹介させていただきましたが、いかがだったでしょうか。

PMPは知識よりは本質を問われるため、業務に役立つ資格です。

難しい分、取得した時の喜びも大きいです。

金銭面のハードルは高いですが、会社の補助を受けるなどして受験できる方はぜひ目指してみてください。

こちらの記事が、これからPMPを受験される方の参考になれば嬉しいです。

以上です。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。