こんにちは、はずけいです。システムエンジニアとして15年のキャリアを積み、多くの資格を取得してきました。
今回は私がシステムアーキテクト試験に合格した際の体験を記事にしてみました。
この試験に挑んだのは2018年、私が34歳の時でした。
この試験では、今まで苦労してやってきたものが実り、一発合格という初めての経験をすることができました。
この試験の過程で得た知見や感じたことは、これから試験に臨む方々にとって有益な情報となるでしょう。
この記事を通じて、私の合格体験がこれからのシステムアーキテクト試験を目指す方々の一助となれば、これ以上の喜びはありません。
受験の背景
システムアーキテクト試験を受けることは、当初私の計画にはありませんでした。
しかし、前年にネットワークスペシャリストの資格を取得したことで、2年間の間、午前1試験が免除されるというチャンスが訪れました。
せっかくの免除期間を活かさない手はないと考え、受験を決意しました。
合格していない試験の中から、自分の業務に即していないものを除外し、選んだのがこのシステムアーキテクト試験でした。
選択はある意味で偶然であり、正直なところ、勉強を始めるまで試験の内容については全く知りませんでした。
システムアーキテクト試験の午後2の部分は論述式で、これまでの私の試験経験にはなかった新しい挑戦でした。
論述式の試験は、ただ知識を問うのではなく、その知識をどのように適用するかを問われるため、より実践的なスキルが求められます。
プロジェクトリーダーとしての経験がそれほど豊富ではない私にとって、合格基準に達するような論文を書けるかどうかは、大きな不安材料でした。
準備と学習方法
私のシステムアーキテクト試験への準備期間は約3ヶ月でした。
この短期間での効率的な学習方法を見つけることが重要でした。
通常は専門のテキストを読んだ後に過去問題を解くのですが、今回は適切なテキストが見つからなかったため、過去問を中心に学習を進めることにしました。
毎朝早起きして1時間から1時間半の勉強時間を設けることは、すでに私の日課となっていました。
セキュリティスペシャリスト、ネットワークスペシャリスト、データベーススペシャリストといった資格試験の経験が、この習慣を形成するのに役立ちました。
朝の学習は苦痛ではなく、むしろ日々のルーティンとして確立していました。
午前2の勉強では、ただ答えを覚えるのではなく、理解していない点があれば深く掘り下げて調べるようにしました。
正解だけでなく、他の選択肢についても内容をしっかりと理解することを心がけ、1日に解ける問題は6問と少なかったものの、それぞれにじっくりと時間をかけて取り組みました。
一方で、最も苦労したのは午後2の論述式試験の準備でした。
これまで試験で論文を書いた経験がなく、どのように取り組めばよいか初めは右も左もわかりませんでした。
インターネットで調べ、合格者の論文を参考にしながら、その記載形式を真似て自分の論文を書く練習をしました。
論文の題材としては、これまでプロジェクトリーダーとして担当した案件から3件を選び、それらをベースにしました。
問題と自分の経験がピッタリ合うことはあまりなかったので、論文を書くのは本当に大変でした。
準備した話題をいろんな角度から見て、問題に合わせて変えるように何度も練習しました。
空想のプロジェクトではなく、実際の経験をもとに論文を書くことが、この試験においては非常に重要だったと感じています。
なぜならば、実際に経験したプロジェクトであれば骨格がしっかりしているので、アレンジしても、リアリティが失われることがありません。
最初は1つの論文を書き上げるのに10時間程度かかりましたが、練習を重ねることで次第に5時間程度に短縮できるようになりました。
しかし、本番の試験時間は2時間と限られているため、さらに効率的に論文を書き上げる必要がありました。
試験直前には、論文を書くための目安時間を設け(構想30分、設問ア20分、設問イ40分、設問ウ30分)、時間内に書き上げる練習を積み重ねました。
試験当日の経験
試験当日、私は17回目の高度情報処理技術者試験に臨みました。
長年の受験経験があるためか、緊張することなくリラックスして試験室に入ることができました。
午前2試験では、問題の難易度に苦戦しました。
すぐに答えを見つけることは難しく、消去法を使って正解を探りました。事前の勉強で、正解だけでなく他の選択肢についても理解していたのが役立ちました。
また、セキュリティ、ネットワーク、データベースに関する問題が出された時は、これまでの各高度試験での勉強が大いに助けになりました。
午後1試験は難しいと感じ、合否の境界線上にいるような不安を覚えました。
そして、初めて挑んだ午後2の論述式試験では、用意していた題材とは異なる問題が出題されました。
しかし、練習通りに用意した材料を異なる角度から見直し、テーマに合った論文を書くことができました。
論文を書き終えた時には、内容を書き切ったという満足感はありましたが、それが合格基準に達しているかは分からず、心の中には不安が残りました。
試験当日は、これまでの経験を活かしつつ、新たな挑戦にも直面する一日でした。
結果がどうであれ、この日の経験は私の技術者としてのキャリアにおいて、また一つの大切な経験となりました。
合格の瞬間
長い一日の仕事を終え、家の静けさの中で試験結果の確認をしました。
画面に表示された点数を見て、信じられない気持ちでいっぱいになりました。そこには「合格」という文字が。この瞬間の喜びは、言葉では表現しきれないものでした。
これまでの高度情報処理技術者試験では、何度も挫折を味わいながら資格を取得してきました。
だからこそ、初めての一発合格は、まるで夢のようで、「こんなに簡単に合格してしまっていいのだろうか?」という不思議な感覚に包まれました。
午後1試験は合格点に達しているか心配でしたが、何とかギリギリの点数で乗り越えました。
そして、初めて挑戦した午後2の論述式試験でA評価を受けたことは、特に心からの喜びでした。
自分の考えを形にした論文が、評価されたことに大きな自信と達成感を感じました。
さらに、この合格が会社からの報奨金につながるという事実も、喜びを倍増させました。
アドバイスと奨励
システムアーキテクト試験に挑戦する皆さんへ、私からのアドバイスをお伝えします。
まず、この資格試験は他の高度情報処理技術者試験と比べて、比較的合格しやすいと感じました。もちろん、私自身ギリギリの合格でしたが、問題は取り組みやすく、理解しやすい内容が多かったです。
特に午後2の論述試験では、問われることがシンプルなので、自分の経験と問題がマッチすると、書きやすいと思います。
ただし、私が反省している点は、論文の書き方に関するテキストを購入しなかったことです。
論文に関しては初心者で、情報を集めるのに苦労しました。
テキストがあれば、合格した論文の例を読むことで、より早く学び、成長することができたはずです。
論述試験の勉強をしていると、「どのような論文を書けば合格できるのか?」という疑問が出てきます。
テキストがあれば、その答えを得ることができ、効率的に学習を進めることができます。
<おすすめの論文テキスト>
最後に
最後に、私のシステムアーキテクト試験の合格体験を振り返ってみると、一発合格という素晴らしい結果を得ることができたのは、日々の効率的な学習と、試験当日のリラックスした状態での実力発揮が大きな要因だったと思います。
そして、そうした状態に至ることができたのは、これまでの高度情報処理技術者試験での数々の挑戦と苦労の積み重ねがあったからです。
この試験を通じて学んだのは、努力は決して無駄にはならないということです。
私たちが気づかないうちに、日々の努力は自分を成長させ、時には予想もしなかった大きな成果を生み出します。
もし現在、試験に合格できずに苦しんでいる方がいらっしゃるなら、どうか諦めずに挑戦を続けてください。
あなたが今、踏み出している一歩一歩は、必ずやゴールへと繋がっています。
私は皆さんの合格を心から願っています。
そして、その喜びを共有できる日を楽しみにしています。頑張ってください。