試験の解説

システムエンジニア資格のラスボス?中小企業診断士について調べてみた

こんにちは、はずけいと申します。長年システムエンジニアとして活動してきて、基本情報処理技術者からITストラテジスト、PMPまで、多くのIT関連資格を持つ38歳の男性です。これまでの15年間のキャリアを通じて、絶えずスキルを磨き続けてきました。しかし、今回は新たな挑戦として、システムエンジニアの資格の終着点、「ラスボス」とも言える「中小企業診断士」について調べてみました。

1. 中小企業診断士の資格概要

中小企業診断士は、国家資格であり、中小企業の経営問題を診断し、適切なアドバイスを提供できる能力が認められた専門家です。この資格は、専門的な知識だけでなく、幅広い経営課題を解決する力を持つ人材を表しています。結果として、中小企業診断士は多様なビジネスフィールドで活躍することが期待されています。

さらに、中小企業診断士は、中小企業が必要な経営資源を適切に活用するための専門的なサポートを提供します。公的な機関だけでなく、民間企業でもその知識とスキルが重要とされています。つまり、中小企業診断士は、企業経営のさまざまな領域に対する深い理解と、それを活用する力を証明する資格なのです。

2. 中小企業診断士のメリット

中小企業診断士の資格を取得することには以下のようなメリットがあります。

1. 経営資源を総合的に理解する能力: 中小企業診断士としての訓練は、企業の様々な資源(人材、資金、情報、法律など)を総合的に把握し、それらを適切に活用して企業の効率を向上させる能力を身につけます。

2. 幅広いネットワークを形成する機会: 中小企業診断士は、様々な背景を持つ人々とのネットワークを形成する絶好の機会を提供します。これにより、専門家としてのコネクションが広がり、新たなビジネスチャンスを得ることが可能となります。

3. キャリアの選択肢が広がる: 中小企業診断士の試験を通じて得られる広範な知識とスキルは、多様な業種や職種で活用可能です。これは、キャリアの進展や転職、独立開業など、あなたの将来のキャリアプランの選択肢を大幅に拡大します。

4. 経営に関する専門的な信頼性: 中小企業診断士は、経営コンサルティングの分野で唯一の国家資格であり、それ自体が専門的な信頼性を持つ証明となります。この資格は、広範囲の経営知識とスキルを証明し、企業経営者からの信頼を勝ち取ることが可能です。

3. 中小企業診断士の活躍シーン例

中小企業診断士は様々な分野で活躍することが可能です。具体的な活躍シーンは以下の通りです。

1. 経営コンサルタント: 中小企業診断士の知識とスキルは、経営コンサルタントとしての業務に非常に適しています。企業の現状分析を行い、それに基づいた成長戦略をアドバイスすることはもちろん、それらの戦略の実行に向けた経営計画を立てるという役割を果たします。独立開業やコンサルティング会社への就職など、さまざまな方法で活躍が可能です。

2. 会計事務所や税理士事務所: 中小企業診断士の資格は、会計や税務といった専門知識を持つプロフェッショナルとの共同作業にも活用できます。財務や会計に関する知識を持つ診断士は、会計士や税理士との協働を通じて、企業の成長をサポートします。

3. 企業の管理部門: 中小企業診断士は企業の中枢、すなわち管理部門で活躍することもあります。企業成長に対する経営的視点を持つ診断士は、総務部や管理部といった部門でリーダーシップを発揮し、企業の成長を後押しします。

これらの活躍シーンからもわかるように、中小企業診断士は広範な知識とスキルを持つことで、多岐に渡る分野で活躍することが可能です。

4. 中小企業診断士の試験制度

中小企業診断士の試験制度は、以下の3つのステップから成り立っています。

  1. 第1次試験
  2. 第2次試験(筆記・口述)
  3. 実務補習・実務従事

第1次試験

第1次試験は、中小企業診断士に必要な基本的な知識を問う試験で、マークシート形式で行われます。試験は2日間にわたり、7科目が出題されます。各科目の試験時間は60分から90分で、配点は各100点です。試験は8月上旬に行われ、合格発表は9月上旬に行われます。

合格基準は、免除科目を除く全科目を受験し、総点数の60%以上であって、かつ1科目でも満点の40%未満のないことを基準とし、試験委員会が相当と認めた得点比率とします。科目合格基準は、満点の60%を基準として、試験委員会が相当と認めた得点比率とします。

第1次試験の合格は2年間有効で、その間に第2次試験を受験できます。また、科目合格の有効期間は3年間で、その間に再度第一次試験を受験する場合、合格した科目を免除申請できます。

第2次試験

中小企業診断士の第2次試験は、応用能力を評価するための試験で、筆記試験と口述試験の2つの部分から成り立っています。

まず、筆記試験は10月下旬に行われ、4つの科目が出題されます。各科目については80分間の試験時間が設けられ、各科目の配点は100点です。

次に、筆記試験の合格者のみが受けることができる口述試験があります。これは12月中旬に行われ、筆記試験の内容に基づいて4〜5問が出題されます。口述試験は約10分間の面接形式で行われます。

ただし、筆記試験の合格はその年度限りで有効であり、次の年度には持ち越すことができません。つまり、筆記試験に合格した場合でも、その年度中に口述試験に合格しなければ、再度筆記試験から受験しなければなりません。

なお、口述試験は筆記試験に比べて合格率が非常に高いと言われています。そのため、筆記試験に合格すれば、中小企業診断士の資格を得る可能性は大いに高まります。

実務補習・実務従事

試験に合格した後は、実務補習と実務従事のステップがあります。これらを経て初めて中小企企業診断士として登録することが可能となります。

受験資格は第二次試験合格後、3年以内の方となります。

以上が中小企業診断士の試験制度についての概要です。詳細な情報や最新の試験スケジュールについては、中小企業診断協会の公式ウェブサイトで確認してください。

5. 学習方法

1次試験の勉強法: 1次試験に最短合格するには、テキストと問題集を効果的に使うこと、満点を狙わず60点を目指すこと、2次試験との関連性を意識することが大切です。

2次試験の勉強法: 2次試験は1次試験と異なり、記述式の筆記試験と口述試験があります。筆記試験は明確な解答がない試験のため、模範解答を分析し、論理的思考力を身につけることが必要です。

6.まとめ

今回、私はIT分野の最難関資格であると言われる中小企業診断士について深く調査しました。その結果、この資格の広範な試験範囲、厳格な試験内容、そして取得に伴う費用など、高度な課題に直面することを再認識しました。

しかしながら、その難易度が高いだけに、この資格を持つ人は稀で、それがまた挑戦したいという気持ちを湧き上がらせます。中小企業診断士という資格は、その取得過程や実際の業務において多大な知識とスキルを必要とするものです。そのため、一度でも試験に合格すると、それだけで大きな自信と達成感を得ることができます。

また、実務補修の中で他の合格者と交流する機会があるという点も、この資格取得に向けた挑戦の魅力の一つです。これは、異なるバックグラウンドを持つ人々から新たな視点を学び、自分自身の知識とスキルを深める良い機会となります。

このように中小企業診断士は、確かに取得には高い壁がありますが、その達成感や学びの経験はそれを上回る価値があると感じています。将来的には、この挑戦を自身のキャリアにおける大きなステップとして捉え、一歩踏み出すことを検討してみたいと思いました。