システムエンジニアのキャリア

システムエンジニアの年収:現場のリアル

こんにちは、はずけいです。

私は39歳のシステムエンジニアで、この分野で15年のキャリアを積んできました。

今日は、システムエンジニアとしての役割とランクに応じた年収の実態について、私の経験を踏まえてお話ししたいと思います。

システムエンジニアリングの世界では、スキルや経験に応じた年収の違いが存在します。

この記事では、私のキャリアを例に、システムエンジニアのランクごとの年収の違い、市場の動向、そしてキャリアアップのためのアドバイスを共有します。

これからシステムエンジニアとしてのキャリアを築こうとしている方々、または既にこの道を歩んでいる方々にとって、有益な情報を提供できればと思います。

私の所属する企業について

システムエンジニアとしての収入は、所属する企業によってブレ幅があるため、まずはわたしが所属する企業について軽く触れておきます。

わたしが所属しているのは、独立系のSIer企業です。

SIerとは、システム開発の全工程を請け負う企業のことを指します。

独立系とは、親会社を持たない独立した企業のことで、これは「日立システムズ」のように大企業を親会社に持つSIer企業とは対照的です。

システムエンジニアの年収は、同じ役割であっても企業によって大きな差があります。

一次受け、つまり顧客から直接仕事を受託する企業は年収が高い傾向にありますが、二次受け、三次受けとなるにつれて人の単価が下がり、それにともない年収も下がる傾向があります。

わたしの所属企業は中規模で、年収は業界平均か、それよりも少し上に位置しています。

わたしのキャリアと年収推移

わたしのキャリアと年収推移についてお伝えします。

1年目(年収:300万円)

新人研修を終え、初めての現場に配属された私は、緊張と期待でいっぱいでした。

担当したのは、あるメーカーのアプリ開発プロジェクト。

ここでの仕事は主に資料作成とプログラムの修正で、これが私のシステムエンジニアとしての第一歩となりました。

2年目〜5年目(年収:300〜500万円)

2年目からは、Web系の企業で準委任契約に基づき、プログラム開発をメインに担当しました。

準委任契約とは、お客様の現場で特定の業務を担当する形式の契約です。

この期間は、実務経験を積み重ね、技術的なスキルを高める重要な時期でした。

この時期に昇格し、一人前のエンジニアとして認められたことで、私の給料は大きく上昇しました。

給料は500万円近くに達し、これは私のキャリアにおける大きな節目となりました。

5年目〜12年目(年収:500〜600万円)

この期間、私はWeb系のプログラマーとして複数の顧客を担当しました。

プロジェクトは多岐にわたり、技術的なスキルだけでなく、顧客とのコミュニケーション能力も磨かれました。

また、この時期にはリーダーとしてシステム開発プロジェクトを担当する機会もありました。

リーダーとしての経験は数は少なかったものの、チームを率いる責任感とプロジェクト管理の重要性を学ぶ貴重な経験となりました。

給料の面では、急激な上昇はありませんでしたが、毎年の昇給により、徐々に収入は増加していきました。

この段階での経験と収入の増加は、私のキャリアにおいて着実な成長を示していました。

12年目〜15年目(年収:600〜700万円)

この期間、私はある企業の基幹業務システムの保守プロジェクトに参画しました。

基幹業務システムとは、企業がその主要な業務を遂行するために必要なメインシステムのことです。例えば、小売業であれば商品の仕入れや販売を管理するシステムがこれにあたります。

この時期は、私にとって大きな転機となりました。

リーダークラスに昇格し、より大きな責任と複雑な課題に直面するようになりました。

プロジェクトの成功には、技術的な知識だけでなく、チーム管理や意思決定のスキルが求められました。

給料も一段階上がって、年収は600万円を超えるレベルに達しました。

エンジニアのランクと年収の目安

わたしの経験をもとに、エンジニアのランクと年収の目安をお伝えします。

所属企業によって給与水準は異なるため、参考値の一つとして見てください。

新人ランク

  • 役割: 与えられた作業を指示に従ってこなす。
  • 年収: 300〜400万円。

担当者ランク

  • 役割: ある一つの領域を担当し、専門性を発揮する。
  • 年収: 400〜600万円。

リーダークラス

  • 役割: チームメンバーに指示を出し、チームの運営を行う。
  • 年収: 600〜700万円。

マネージャクラス

  • 役割: マネージャとして複数のプロジェクトやチームの責任範囲を担当
  • 年収: 700〜800万円。

部長クラス

  • 役割: 複数のマネージャやチームを統括し、戦略的な意思決定を行う。
  • 年収: 800〜1,000万円。

役員クラス

  • 役割: 企業の重要な意思決定に関わり、経営方針を定める。
  • 年収: 1,000万円以上。

キャリアアップのアドバイス

システムエンジニアとしてのキャリアを築く上で、以下のポイントが重要です。

  1. 基礎を固める
    • 最初は与えられた業務をきちんとこなし、信頼を築くことが大切です。基本的なスキルと責任感を身につけることが、将来の成長の土台となります。
  2. 資格取得
    • 情報処理技術者試験などの資格を取得して、自分のスキルを証明しましょう。資格は転職時だけでなく、現職での評価や資格手当にも影響を与えます。
  3. キャリアの方向性を定める
    • 自分が進みたい方向を明確にし、そのためのスキルや経験を積むことが重要です。リーダーやマネージャになりたい場合は、そのための経験を積むようにしましょう。
  4. 転職を活用する
    • キャリア形成において、転職は役割と給料をランクアップさせる有効な手段です。市場価値を高め、より良い条件での職を目指すこともキャリアアップの一環です。

まとめ

システムエンジニアとしてのキャリアは、経験とスキルによって年収が大きく変わります。

わたしの経験を振り返ると、大手企業と比べると見劣りするかもしれませんが、世代の平均年収を考えると、私は平均よりもかなり多めに収入を得ていると感じています。

2023年現在、多くの企業がデジタルトランスフォーメーション(DX)戦略を進めており、システムエンジニアへの需要は非常に高まっています。

少子化などの社会的要因により、供給が追いつかず、深刻な人手不足が生じています。こ

の状況は、即戦力となる経験者はもちろん、未経験者にとっても大きなチャンスを意味しています。

今後もこの人手不足の傾向は続くと予想され、システムエンジニアの平均年収は上昇傾向にあると考えられます。

市場の需要は高く、今後もキャリアアップのチャンスは豊富にあります。

自分のキャリアをしっかりと管理し、戦略的に成長することが、より高い収入と職業的満足を得る鍵となるでしょう。